Studies

FALCON-I

1982年~1987年 (名古屋大学~東京天文台)

宇宙電波観測を主とした電波天文学に用いるための、高感度受信機の開発や計測システム開発、およびそれらを用いた宇宙電波観測を行った。これらを通して、主にミリ波の高感度低雑音受信システムの設計・開発、低温物性物理、低温技術、通信システム、星生成領域の物理現象解明などを行った。

1987年~1997年 (国立天文台野辺山)

  国立天文台の太陽電波フレアの観測を目的とした装置、「電波へリオグラフ」の設計・建設、および装置の完成に伴い、これを用いた太陽物理的研究を行った。また、全く新しい試みである、ファインセラミックスを用いてパラバラアンテナの2周波選択型副鏡を開発し、それを実機に装備して「2周波同時観測電波へリオグラフ」を開発した。これらを通じて、新素材の応用と実用化、早い現象を捉えるためのデジタル技術、プラズマ物理、などを体得した。

1997年~現在  (千葉大学)

1. 電離層擾乱、電波伝搬異常などの研究

地球を大きく取り巻く電離層は、太陽からの荷電粒や台風や地殻変動などの影響を受けて変動する。このような電離圏の変動は、最近ではGPSの精度向上などの観点から、研究の必要性が高まっている。我々は海外TV放送のVHF電磁波を定常的に観測することで、電離層の変動メカニズムを解明する研究をおこなっている。

2. 地震・地殻変動に伴う電磁波発生、電離層擾乱の研究

1995年の兵庫県南部地震以来、地震の直前に強い電磁波発生を示す報告が数多く示されてきた。これは、地震直前に震源の岩石に強い応力が加わることにより圧電

効果による電荷移動が起こるためと考えられている。この電磁波発生のメカニズムを解明し地震発生を予知することを狙って、超低周波から超短波までの広い周波数帯での観測を行っている。

3. ミリ波等を用いた電磁波計測装置開発,および雲、太陽、

星などの物理状態の研究

ミリ波、テラヘルツ波帯域は、電波で最も周波数の高い領域である。この帯域の電磁波を計測することで、地球大気、雲、雨や、太陽・星などの天体を計測することで、その物理状態を探る研究を行ってきた。また、この研究を進める上で、特徴ある計測装置を独自に開発してきた。最近では、高層の淡い雲を観測することを目的とした、高感度低出力のミリ波レーダを独自に開発し、それを用いて地球規模の雲分布の観測を実施している。このレーダの性能が極めて優れていることから、大気中に浮遊している昆虫や花粉の分布などの計測研究をはじめ、飛行場周辺での霧の詳細計測などに対象を拡げている。また、サブミリ波テラヘルツ波の受信システムなどの開発研究を行っている。さらにこれらの技術を生かして、ミリ波による室内 LAN (Local Area Network) ,車載レーダナビゲーションシステム,倒壊家屋や雪原などでの生存者探査システム、などへの応用を見据えた開発も手がけている。