Ken Morita research group at Chiba University

Ken Morita research group at Chiba University

はじめに

私たちスピングループは、「半導体スピントロ二クス」と呼ばれる研究領域を拠点とし、研究活動を行っています。半導体スピントロ二クスとは、「半導体工学」からきた半導体中の「電荷」の概念と「磁気工学」から来た「スピン」の概念を組み合わせた新しい研究領域です。スピングループではを主なツールとし、新しい原理に基づく量子スピン極限制御法の確立と新規スピン現象の発見を目標とし、基礎研究に取り組んでいます。小さなグループですが、新しいことにチャレンジする積極性、深く考える思考、個々の特徴を生かしたチームワーク、を大切にして世界を舞台に戦う研究グループです。

研究概要

電子に潜む「スピン」には、その量子力学的な性質から、世の中を一変させてしまうほどのとてつもない能力が備わっています。私たちはそんな「スピン」が持つ量子情報「光」で計測し、超高速時間領域で制御する研究を行っています。一連の研究によって、「スピン」の不思議な性質を理解するだけでなく、「量子情報処理」の分野で役立つ新しい機能・原理を世界に向けて提示して行くことが重要です。超高速現象を観測するためのツールとして、超短パルスレーザー(時間幅100フェムト秒)を用いています。また最近進展が著しい高強度テラヘルツパルス発生技術も積極的に活用し、目先の目標は新しい原理に基づく「スピンの超高速時空間制御」を実現することです。誰も観測したことがないスピンの量子力学的状態の極限制御を光で実現し観測する!そして世間が驚くような新規光スピン現象を捉える!というのが最大のモチベーションです。

お知らせ

2022年3月15日
M2の有川君の成果が、以下のタイトルでApplied Physics Expressに掲載されました。
Ayuki Arikawa「D'yakonov–Perel and Elliot–Yafet spin relaxation rates in InGaAs/InAlAs multiple quantum wells at room temperature」
本研究は、前年度まで頑張ってくれた齋藤君の成果を有川君が引き継ぎ、ミクロとマクロ測定を比較し、理論と実験でつじつまが合わなかった箇所を修正してまとめたものです。理論的な解釈を妥協せず、コツコツと研究を進めてきた成果の一つです。
2022年1月27日
M1の玉城君が以下のタイトルで千葉大学学術研究・イノベーション推進機構(IMO)主催、なのはなコンペ(アドバンスコース)2021最終審査ピッチイベントにて発表を行い、特別賞「京葉銀行賞」を受賞しました。おめでとうございます。
玉城俊徳「オープンなパーソナルフーリエ変換分光高度計の開発」
2021年12月15日
M1の佐藤壮太君が以下のタイトルでThe International Symposium on Novel maTerials and quantum Technologies(ISNTT)にて発表を行いました。
Sota Sato「Proposal of Generalized Bloch Spheres」
2021年12月10-11日
M2の有川君、中西君とM1の佐藤壮太君が以下のタイトルで第32回光物性研究会にて発表を行いました。
有川歩暉「(001) InGaAs/InAlAs多重量子井戸における室温でのスピン緩和機構」
中西晃一「(110)InGaAs量子井戸における面内・面直Dresselhaus有効磁場の同時評価」
佐藤壮太「高次ブロッホ球上の電子スピン渦」
2021年11月1日
M2の菅谷君が以下のタイトルでEP2DS-24/MSS-20 Joint Conferenceにて発表を行いました。
Kyohei Sugaya「Room-temperature spin dynamics in (110) InGaAs quantumwells」
2021年10月27-28日
M1の佐藤壮太君、M2の中西君が以下のタイトルでOptics & Photonics Japan(OPJ)2021にて発表を行いました。
佐藤壮太「高次またはハイブリットブロッホ球上の電子スピン渦の提案」
中西晃一「(110)InGaAs量子井戸における光励起電子スピンダイナミクスの観測」
2021年7月30日
森田先生が「半導体中電子スピンダイナミクスとテラヘルツ光変調」というタイトルで日本学術振興会産学協力研究委員会主催、テラヘルツ波科学技術と産業開拓第182委員会:第46回研究会にて招待講演を行いました。
2021年7月19日
M2の中西晃一君の成果が、以下のタイトルでApplied Physics Lettersに掲載されました。
Koichi Nakanishi「Room-temperature spin-orbit magnetic fields in slightly misoriented (110) InGaAs/InAlAs multiple quantum wells」
微傾斜した(110)面量子井戸中を移動する電子スピンには面内/面直双方のスピン軌道磁場(有効磁場)が作用します。その有効磁場を室温で直接観測し,定量的に評価する手法を確立しました。中西君の努力と,コロナ禍でも負けずにチームで進めてきた成果の一つです。
2021年6月28日
研究プロジェクトが村田学術振興財団研究助成(代表:森田 健)に採択されました。ラゲールガウス光に関連する研究プロジェクトで新しい展開を始める大きな励みになります。精一杯頑張ります。
2021年6月28日
森田先生が「時空間に構造をもつ光を用いた量子状態制御」というタイトルで第1回 時空間光工学研究会(リモート開催)にて招待講演を行いました。
2021年6月22日
森田先生が「高強度テラヘルツパルスを利用した高速スピン制御」というタイトルで光・量子ビーム科学合同シンポジウム2021(OPTO2021)で研究発表を行いました。
2021年5月20日
森田先生が「半導体中の高次スピン状態の実現と制御」というタイトルで、これまでの研究と今後の展開について、分子キラリティ研究センター定例発表会(MCRC)で発表しました。
2021年4月19-22日
M1の佐藤翔太君が金沢大学超高周波工学研究室での研究成果を、以下のタイトルでThe 3rd Optical Wireless and Fiber Power Transmission Conference (OWPT2021)にて発表を行いました。また、AbstractでStudent Paper Awardを受賞しました。おめでとうございます。
Shota Sato「Target Recognition for Outdoor Optical Wireless Power Transmission Using Solar-Blind Deep UV LED Marker」
2021年4月1日
研究プロジェクトが池谷科学技術振興財団研究助成(代表:森田 健)に採択されました。研究の大きな励みになります。ありがとうございました。
2021年4月1日
森田健先生が教授に昇任しました。おめでとうございます。
2021年4月1日
学部4年生、修士1年生の新メンバーが加わりました。充実した研究生活を送りましょう。
2021年3月31日
佐藤壮太君(B4)が学部長表彰に選ばれました。おめでとうございます!大学院でも頑張り、大きな成果をあげてください。
2021年3月25日
今年度のB4,M2の皆様が学位を取得し、卒業しました。おめでとうございます。
2021年3月16-19日
M2の立松君とM1の中西君が以下のタイトルで第68回応用物理学会春季学術講演会にて発表を行いました。
立松弘貴「GPUを用いた2ビームテラヘルツパルス発生高速シミュレーション」
中西晃一「(110)面InGaAs量子井戸中の面直内部有効磁場の直接観測」
2020年12月11-12日
M2の志田君とM1の有川君、中西君が以下のタイトルで第31回光物性研究会にて発表を行いました。
志田博貴「高強度テラヘルツパルスによる電子スピン制御」
有川歩暉「InGaAs/InAlAs多重量子井戸における可視光レーザーを用いたスピン起動相互作用の変調」
中西晃一「(110)面InGaAs/InAlAs量子井戸中の電子スピン時空間ダイナミクス」
2020年11月17日
大阪大学レーザ科学研究所で志田君と森田先生が実験を行いました。阪大の中嶋先生、一週間お世話になりました。
2020年11月11日
森田先生が日本磁気学会第229回研究会「テラヘルツ領域におけるスピントロニクス研究の現状と展望」で招待講演を行いました。「半導体における電子スピン時空間ダイナミクス計測」といったタイトルで、通信波長帯InGaAs量子井戸における電子スピンの時空間ダイナミクスについて発表しました。
2020年9月
来年度の入学に向けた大学院の試験日程を全て終了しました。試験を受けたB4の皆さんはコロナ禍で良く勉強し、無事希望通りの合格を掴むことができました。本当にお疲れ様でした。
2020年9月8日
M2の志田君と齋藤君が以下のタイトルで秋の応用物理学会にて発表を行いました。
志田博貴「高強度テラヘルツパルスによる電子スピン制御」
齋藤康人「通信波長帯における時空間分解スピン光学測定系の構築」
2020年7月30日
森田先生が学内の分子キラリティ研究センターで講演を行いました。「半導体中電子スピン高速制御」
2020年4月28日
学部4年生の新メンバー4名が加わりました。楽しみながら研究と勉学に励んでください。
2020年4月23日
国際会議ALPS2020(Zoom会議)で口頭発表を行いました。3月に修士を修了したYさんが行った研究内容で同コースの角江先生との共同研究で実現した成果です。
2020年4月22日
研究プロジェクトが旭硝子財団研究助成に採択されました。研究の大きな励みになります。ありがとうございました。
2020年4月15日
Journal of Applied Physicsに論文が掲載されました。
2020年3月27日
本サイトを開設しました。

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